2013年6月14-16日開催

第112回 日本皮膚科学会総会 共催セミナーレポート

これまでに開催された学会共催セミナー・ワークショップの内容をご紹介いたします。数多くの症例実績と使用経験があり各方面にてご活躍中の先生方より、ご講演や実際の手技デモンストレーションなどのご講演をいただきました。

貴重なお話を収録したDVDは、ご興味をお持ちの先生方へ順次ご提供させていただいておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

※一般の方はご利用いただけません。

DEKA JAPAN お問い合わせ

2013年6月14日~16日、第112回日本皮膚科学会総会にて、共催セミナー、共催ハンズオンセミナーが開催されました。 エキシマ紫外線療法からフラクショナルレーザーを使用した美容医療まで保険・自由診療に渡る幅広い皮膚科診療において、各分野でご活躍の先生方によるご講演ならびに施術実演をご紹介させていただきました。 セミナーでは多くの先生方にご参加いただき、盛況のうちに終える事が出来ました。特に実演セミナーでは多くのご質問をいただき、熱心な議論を交わされる場面もあり、先生方の最新医療への関心の高さをうかがえるセミナーとなりました。 講師の先生ならびにご参加いただきました先生方、誠にありがとうございました。

共催イブニングセミナー
臨床の幅を拡げる炭酸ガスフラクショナルレーザーの臨床評価とその展望

イブニングセミナー会場

学会会期2日目夕方、
日本医科大学皮膚科教授 川名 誠司 先生に司会進行いただき、炭酸ガスフラクショナルレーザー「スマートサイド・ドット」「スマートサイドスクエア」の2機種をテーマとした内容で、2名の先生方に、眼瞼のしわ・たるみ治療の総論から実際の臨床効果まで、幅広い内容のご講演をいただきました。
約200名ほどの先生方にご参加いただき、盛況なセミナーとなりました。

船坂陽子先生

眼瞼周辺の光老化皮膚に対する
美容皮膚科的治療の現状

船坂陽子先生(日本医科大学皮膚科准教授)

しわ・たるみの改善治療法についての総論を中心に、炭酸ガスフラクショナルレーザーとRFを同時照射できる「スマートサイドスクエア」の特徴と期待できる臨床効果についてご講演いただきました。 今までにご研究されたTCAピーリングや温熱療法による研究結果の解説を交えながら、温熱刺激によりコラーゲンが増殖するメカニズムの考察は大変興味深い内容でした。今後のスマートサイドスクエアによる眼瞼周辺のしわ・たるみ、またRF同時照射によるしわの改善の臨床研究を通して、最適なしわ改善法とは何かをさらに追及していきたいとの結びの言葉は大変印象的でした。

実川久美子先生

スマートサイド・ドット照射による
リジュビネーション効果の検討および各種瘢痕治療への応用

実川久美子先生(実川皮フ科クリニック院長)

「スマートサイド・ドット」のメカニズムから、眼瞼周りのしわ・たるみ治療「マドンナリフト®」を中心に、アクネスカー・瘢痕・リジュビネーション治療などについて実際の症例をご提示いただきながら、ご講演いただきました。創傷治癒過程において、様々なサイトカインの分泌が関与しているという研究論文を元に、適切なパラメータ設定を決定されているという点は、大変興味深いお話でした。
また、成長因子を併用したドラッグデリバリーシステムとしてもご使用され良好な臨床効果をあげているというお話は、炭酸ガスフラクショナルレーザーの新たな活用方法としてとても興味深い内容でした。

 その他の講演:「フォトシルクプラスによるリジュビネーション治療」
ハンズオンセミナー

炭酸ガスフラクショナルレーザー「スマートサイド・ドット」

DEKA JAPAN ハンズオンセミナー実演1
林原伸治先生

スマートサイド・ドットを用いたRejuvenation、瘢痕治療
- その理論と具体的照射方法 -

林原伸治先生(林原医院院長)

炭酸ガスフラクショナルレーザー「スマートサイド・ドット」のご使用経験4年という豊富な治療実績により、様々な手技の効果的な照射方法や数多くの有効な症例をご提示いただき、その臨床効果について詳しくご講演いただきました。 皮膚収縮率を他機種と比較した研究から、マドンナリフト®の臨床効果のメカニズムについて考察されたお話はとても興味深いご講演でした。 ハンズオンでは、マドンナリフト®、リジュビネーション、瘢痕の照射テクニックを実演いただきました。 冷却装置とレーザーをお一人で巧みに操る手さばきは、参加者の先生方から驚きの声が上がるほど、まさに圧巻でした。

ハンズオンセミナー

炭酸ガスフラクショナルレーザー「スマートサイド・ドット」

炭酸ガスフラクショナルレーザー実演2
都甲武史先生(とごう皮フ科形成外科クリニック院長)

皮膚科形成外科医の立場からの
上手なスマートサイド・ドット の活用法

都甲武史先生(とごう皮フ科形成外科クリニック院長)

皮膚科、形成外科医として炭酸ガスフラクショナルレーザー「スマートサイド・ドット」をどのように臨床的に活用されているかを中心にご講演いただきました。マドンナリフト®、アクネスカー、リジュビネーション、毛穴など様々な症例をロボスキンアナライザーによる皮膚解析をもとに詳しくご提示いただきました。また、患者様への効果的なムンテラ方法のお話は、とても楽しく、また大変勉強になる内容だったと参加者の先生方から大好評でした。
ハンズオンでは、マドンナリフト®、アクネスカー、いぼ焼灼術を実演いただきました。
施術時に緊張している患者さんをリラックスさせる巧みな話術や、照射デザインの工夫など、患者さん目線に立った治療を重視されているのがとても印象的でした。

ハンズオンセミナー

炭酸ガスフラクショナルレーザー/RF「スマートサイドスクエア」

DEKA JAPAN 炭酸ガスフラクショナルレーザー実演3
加藤篤衛先生(日本医科大学皮膚科講師長)

スマートサイドスクエアによる
美肌治療と当科における臨床応用

加藤篤衛先生(日本医科大学皮膚科講師)

炭酸ガスフラクショナルレーザーと高周波(RF)を同時照射する「スマートサイドスクエア」のメカニズムとその特徴を生かした臨床応用についてご講演いただきました。
現在、日本医科大学にて行っている臨床スタディでは、ハーフサイド照射条件で、臨床写真評価に加え、しわ・たるみの数値化評価、レプリカなど多角的に評価していただいているお話をいただきました。今後のスタディ評価が楽しみです。

ハンズオンでは、マドンナリフト®、RF同時照射によるリジュビネーションを実演いただきました。安全に照射するための注意点など細かい解説をいただきました。

ハンズオンセミナー

総合美肌光治療装置「フォトシルクプラス」

フォトシルク実演
実川久美子先生(実川皮フ科クリニック院長)

フォトシルクプラスによる
リジュビネーション治療

実川久美子先生(実川皮フ科クリニック院長)

10年以上にわたる美肌フォト治療のご実績をもとに、光美肌治療に対する患者ニーズの高さとその臨床効果についての総論や、症例をご提示いただきながらフォトシルクプラスの特徴と従来品との違いについてお話しいただきました。 特徴的な波長カットによる高い安全性、使用勝手、コストパフォーマンス性などついてわかりやすく解説いただき、特に肝斑の症例は興味深い内容でした。
ハンズオンでは、フェイシャル、手背への施術を実演いただきました。特に手背への施術のコツなどについて熱心なご質問もあり、参加された先生方のフォト治療への関心の高さがうかがえました。

 その他の講演:「スマートサイド・ドット照射によるリジュビネーション効果の検討および各種瘢痕治療への応用」
ハンズオンセミナー

ターゲット型エキシマ紫外線治療装置「エキシライト-マイクロ®

エキシマ紫外線治療装置実演
春名邦隆先生(順天堂大学浦安病院皮膚科准教授)

エキシライト-マイクロ®のある
外来診療

春名邦隆先生(順天堂大学浦安病院皮膚科准教授)

ターゲット型エキシマライト紫外線治療装置「エキシライト-マイクロ®」の機能的特徴、白斑、乾癬、円形脱毛症、リンパ腫、アトピー性皮膚炎など、各種皮膚疾患への臨床効果について、実際の症例をご提示いただきながらご講演いただきました。特にかゆみの抑制に関する研究報告は非常に興味深く、今後のさらなる研究成果が期待されるところです。ハンズオンでは、エキシライト-マイクロ®の操作方法、紫外線カットフィルターを活用した具体的な治療の工夫などについて実演いただきました。
ナローバンド治療との違いや使い分け、治療回数など、具体的な臨床方法についてなど様々な質疑応答をいただき、参加されている先生方の真剣なまなざしがとても印象的でした。

共催ランチョンセミナー

エキシライト-マイクロ®によるターゲット型光線療法
- 現在までの臨床ならびに適応について -

東北大学皮膚科教授 相場節也先生に司会進行いただき、ターゲット型エキシマライト紫外線治療装置「エキシライト-マイクロ®」を使用した様々な症例についての最新アップデート情報を、2名の先生方に、ご講演いただきました。

ターゲット型光線療法:エキシライト-マイクロ®を用いた治療の展望

川原繁先生(金沢赤十字病院皮膚科部長)

エキシライト-マイクロ®を使用した爪乾癬治療を中心に、掌蹠膿疱症、白斑、円形脱毛症など様々な皮膚疾患への治療経験についてご講演いただきました。爪乾癬治療において、手足1指ずつの治療から一度に照射する方法を見出し治療効率をあげているというお話は、新しい治療方法として大変興味深い内容でした。また、これからの光線療法は、複数種の機器を目的に合わせて活用していくことで、皮膚科診療レベルの向上に繋がるのではないかという結びの言葉はとても印象的でした。

エキシマライトを用いた皮膚疾患の治療 - 尋常性白斑を中心に -

渡部晶子先生(東北大学大学院医学系研究科神経・感覚器病態学皮膚科学分野 助教)

尋常性白斑を中心に、数多くのエキシライト-マイクロ®を使用した臨床経験についてご講演いただきました。白斑治療指針や、エキシマライトの効果、ナローバンドとの比較などについての解説、また、尋常性白斑の分類別に多くの症例をご提示いただきながら、エキシマライト治療の有効性についてお話しいただきました。パンチグラフトとエキシマライトの併用治療は、光線療法単独に比べて有効性が高いというお話も大変興味深い内容でした。